4月

●私たちの“お米作り”はもう始まっています!

まず始めに「畦塗り(あぜぬり)」です。
畦塗りとは、隣りの田んぼから境界を作ると同時に防水することで、水が洩れるのを防ぎます。
この畦塗りが始まると、「いよいよ今年も米作りが始まった」と気持ちが引き締まります。

また、この時期には「苗づくり」もおこなわれます。
種もみは風力を使い、重みのある種もみを選別していきます。
重さの基準をクリアした種もみだけを苗に育てて田植えすることで、たくさんのお米を収穫できるのです。
選別された種子はその後、殺菌剤を使わずに60℃のお湯に10分間つけ、温湯消毒します。
通常市販されているお米は、化学薬品の殺菌剤を使い短時間に簡単に殺菌消毒しますが、タナカ農産グループの苗は、安全安心を第一にすべて人手と時間をかけてお湯で消毒する昔からの方法で、ていねいに温湯殺菌消毒を行っています。
育苗箱をビニールハウス(温室)に入れず、不織布で被うだけで路地で育てます。
人工的に加熱しないため、温水消毒から田植えができる育苗までに、一般的な育苗の約2倍の65日位かかります。
その為、育苗の管理にも2倍の労力がかかります。

 

  • 苗は外気温(路地)にさらしてじっくり育てます!

JAS有機米・無農薬米の種もみは、温湯消毒のあと外気温にさらして40~50日じっくりと時間をかけて育てます。
ビニールハウスで育てたほうが早い日数で育つのですが、外気温にさらして育てた苗のほうが、根がしっかりと張り、太く丈夫な苗に育ちます。
丈夫に育った苗は、田植えの後もしっかり根が活着して、仮に大きな台風が来ても稲が倒れることが少ないのです。
しっかりと丈夫な苗をこの時期のうちに手間ヒマかけて「台風も耐えられる苗になってくれよ」と願いながら育てています。

4月初旬には田起し、その後田に水を張っての荒掻き作業を行います。
最後に、代掻き作業を雑草の抑草の為に3回行い、5月中旬に行う田植作業に備えます。

5月

●安全な米づくりには丁寧な代掻きが欠かせません!

世間がゴールデンウィークで賑わう頃、タナカ農産グループも代掻きと田植えで大賑わいです。
田んぼに水を張ったら代掻きが始まります。
代掻きとは、土を丁寧に細かくかき混ぜる作業で、水面から土が出ている所が無いよう、土が平らになるよう整地します。

田植えは、4月25日~月末に掛けて早稲品種(わせ)を、2回目は、5月15日頃からコシヒカリなどの中稲品種(ちゅうとう)を、3回目は5月20日から植え、作期を分散させることで、農作業が集中することがないようスケジュールを組んでいきます。

JAS有機米・無農薬米の田んぼでは、代掻きを2~3回行います。
表土にある発芽した雑草の種子を、代掻きすることで土中に埋め枯死させます。
それを10日~2週間おきに繰り返すことで、除草剤を撒かずにお米を作ることができるのです。
手間のかかる作業ですが、安全なお米作りには丁寧な代掻きが欠かせない為、ゴールデンウィーク辺りは、毎年代掻きと田植えを繰り返し大忙しです。

6月

●5月に始まった田植えも無事完了!

田植えも一段落し、若苗の根も活着し苗はすくすくと生育しています。

6月の田んぼ作業は、雑草の除草・朝夕の水管理・追肥作業と、落ち着く暇がありません。

稲の分けつ(1本の苗から新芽が出て数本に分かれて増える事)が6月から始まるので、この時期の水管理・有機肥料の追肥作業は非常に重要です。
追肥作業を行うと雑草も元気に生育するため、雑草の除草がまた大仕事です。
一つ一つの作業を丁寧に行ってこそ、稔りのある秋を迎えることが出来ますので、生産者一同精を出して頑張って参ります。

JAS有機米田や無農薬米田では、毎日毎夕、1株の苗の本数や田の土の状態をよく見て水の管理をしています。
水管理は生産者で分担して行っていますが、全部の田を見て廻るのに2~3時間もかかります。

梅雨明けからは気温も上がり、水管理も大変になります。
6月の下旬頃からは雑草を取り除く為、連日暑い中田の草取りを行っています。
土手の草刈等、暑い中での作業は大変ですが、皆様に安全でおいしいお米をお届けできるよう、日々頑張っています。

7月

●無農薬栽培の秘訣は除草と害虫対策!

無農薬栽培をする上で、初期の“除草の対策”が最重要です。
タナカ農産グループでは、初期用の乗用抑草機と中期用の乗用除草機の二機種を独自開発したことにより、無農薬栽培することに成功しました。
雑草の種子が2~3ミリ発芽したところに初期抑草機を使用すると、発芽した種子が、泥の中に埋まり枯死します。
これを5日間の間隔で3~4回行います。
病虫害は、植物性有機肥料による健全な土作りと、収穫減にはなりますが、稲株の間を広くし、太陽の光と風通しを良くして、丈夫な稲を育てることにより防いでいます。
殺菌・殺虫・除草剤を一切使用しない完全無農薬栽培です。

●減農薬栽培の秘訣は除草対策!

減農薬米は乗用除草機の開発により、雑草の成長を抑える初期の抑草剤1回の使用のみで後は、乗用除草機の使用でよくなりました。
また、この初期抑草剤は、植物のみに効いて、太陽光線で完全分解し、無害化しますので、(効力は3週間ほど)、残留の心配は全くありません。

8月

●稲は順調に生育しています!

例年作見会を7月上旬に行います。
稲の生育状況を確認し、福井市農協の営農指導員より説明を受けます。
稲の草丈は伸びすぎると、倒伏のおそれが出てきます。
もし、稲が倒れるとコンバインでの収穫作業が困難になり手作業になります。

これから台風の時期にもなりますので油断は禁物です。
この作見会にて、福井県が出す、稲作情報を参考に、これからの追肥の時期や量を検討し、また病害虫対策を立て、引き続き一つ一つの作業に励んでいきます。

カメムシの被害は稲穂の生育期に米粒の養分を吸ったところが黒い斑点米になり、味には影響ないのですが、黒い斑点米は見かけがよくありません。
予防策としてカメムシの在処をなくすために農道、畦等の草刈りを徹底して行います。
8月には穂が出て、可憐で小さな白い花が咲きます。

9月

●待望の収穫の秋!安心・安全な新米を!

9月上旬ごろの早稲品種の稲刈りを皮切りに各品種の稲刈りを生育状況を確認しつつ順治進めていきます。

タナカ農産のお米の管理は収穫後も続きます。

まずは、国の農産物検査法に基づく品種と品質検査を行います。
そして、放射能検査、残留農薬検査(245成分)を民間の(株)北陸環境科学研究所で受けます。
放射能と残留農薬の検査に関しては法的な規制はないのですが、私たちタナカ農産では自主的に毎年行っています。

本当に安心で安全なお米をお届けしたい・・・だからこそ、ここまでやります。
そしてこれらの検査結果に全く問題がないお米を、自信をもって皆様にお届けします。

10月

●待ちに待った新米の出荷!ご贈答に新米を!

みのりの秋を迎え、私たちが手塩にかけて作った新米をお届けする時期となりました。

稲刈り後は乾燥調整・籾摺り後、米の品質検査を受けます。
また、収穫の終わった田んぼでは、来年の為の土作り、稲藁全量を田にすき込み有機質を還元します。
収穫後、直ぐに土を耕すことで雑草の種子が未熟な間に土中にすき込み、腐らせることで翌年の雑草の発生を防ぎ、抑草に備えると同時に土作りに頑張っています。

11月

●来年に向けての土作り!

収穫後の田んぼでは、全量稲藁のすき込み作業を行います。

地温が高い内に田んぼの土と混ぜて分解を促進させるため、収穫後できるだけ早く行います。

稲藁などの有機物は、土の中の微生物の活動を助け、肥料分を保持する力を強くします。
また、雑草の未熟な種を土の中に埋め込み死滅させる効果もあります。

稲刈りが終わった水田に水をはる「冬水田んぼ」は水田除草の抑草効果だけでなく、水中のイトミミズ等の生物で土が活性化し、また渡り鳥のエサ等になる事で環境保全にも役立っています。
来年の抑草と同時に土作りに役立っています。